01.防水、内装工事業  I社

過去の既存顧客の発掘により売上高の回復、利益率の向上を果たした事例。

(1) 経営悪化の要因

先代より引き継いだ老舗の防水・外壁塗装行事業を永年に亘って継続してきた。


利益は赤字又は黒字の状態が続き、運転資金借入の増加により負債は膨大な額に至っている。

従って、返済にはほど遠い現状であった。

要因は、ゼネコンの下請け受注による低単価の受注、繁忙期と閑散期の極端な高低により、収益の出にくい体質にあった。

(2) 取り組みの内容

受注内容の分析の結果、殆どの工事がゼネコン工事の下請け業務である。

これでは、先ず利益が出にくい。

公共工事主体の工事がらみが全体の7割。従って、繁閑時期が分かれる。閑散期には、大幅な赤字である。

たまたま受注の多い繁忙期には、外注が増える。これは利益率低下の要因である。

そこで、安定した受注を目指すべく過去の工事客の洗い出しを行った。

15年前まで遡り、数千件の工事客が浮かび上がった。

防水は保証期間10年、再訪問の結果、既工事客の発注が大幅に増加し、工事内容は直工事である。売上増加、利益率の上昇により、財務内容は格段に改善された。

(3) 成果

その後、経営者は第一線から退き、幹部社員に経営を譲った。現状は、社員による共同経営で今日に至っている。

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